昨日の活動ブログ「【イチジク編】法学部生が農家コンサルタントになろうとする話 – 8」に続いて、今日は山菜採りの話です。その記事は下のリンクからどうぞ!
どうやら僕は「都会っ子」
実は、【イチジク編】が始まる前に、鈴木さんのお宅にお邪魔させていただき、世間話をしていました。その中で、山元町をはじめとした地方の生活についての話題になり…。本当に驚きばかりでした…!
例えば「薪ストーブ」のこと。
鈴木さんのお宅に入って目についた大きなストーブが、まさにそれでした。大学の友達で東北地方出身の子が結構いたので、話には聞いていたのですが、実物を見たのが初めてだったので感動…。
お話では、薪の質にもよりますが、普通のストーブよりも火力が強いらしいです。
焚いているところを一度は見てみたいですね。笑
他にも今日のタイトルにもある山菜などの話も…。
伺っている限り、こうした地域では当たり前のことも、自分にとっては全く縁がなかったこと…。話をすればするほど、自分はいわゆる「都会っ子」だったのか、と思いました。ただ、そういう生活をしてきたからこそ、こうして非日常的な山元町での生活に強く惹かれているのだなあと…。どちらの生活も経験させてもらっていることに感謝しています!
【人生初】山菜採りをさせていただきました!
イチジクの挿し木が終わったあと、山菜採りへ行くことに!今の時期は「ワラビ」「ウド」「タラノメ(タラノキの芽)」などが採れるそう。
埼玉県民(都会っ子?)の僕にとっては「ワラビ」というと「蕨市」が、「ウド」というと「ウド鈴木」が、「タラノメ」というと「鱈の目」など、滅茶苦茶な脳内変換・連想がされていましたが。笑
つまらない冗談はさておき、人生初体験の山菜採りの話をします。
最初は、「ワラビ」と「ウド」を探しに移動しました。それはお昼前の午前11時過ぎ。【イチジク編】の直後ですね。
これがワラビ!先っぽのクルッとなっている部分(穂先、ホサ、ホダとも言うそうです)は取り去って、茎の部分をメインで食べる山菜です。
なぜ穂先を食べないのか調べてみたところ、こんな記事が…。
実はわらびには発がん性物質も含まれています。それは「プタキロシド(プタキロサイド)」。
食べ太郎.com- わらびの旬や栄養、発がん性物質や中毒
少し説明が抜けてしまっているのですが、茎よりアク(プタキロシド)を含んでいるのが穂先で、そのために取り去って食べるみたいです。
引用元のサイトには書いてるのですが、「発癌性物質があるからといって食べられない」というのは間違った認識のようで、しっかりとアク抜きをすれば発癌性物質のプラキロシドも抜けていくため、食べられるようになるそう。
だからと言って、食べ過ぎは別問題!
こんな情報もありました。
ワラビには、チアミンピリジニラーゼ(チアミナーゼ、アノイリナーゼ)というチアミン(ビタミンB1)分解酵素が含まれていますが、これは主として馬などの単胃動物にチアミン欠乏を起こすものの、牛のワラビ中毒とは関係がありません。
農研機構 – ワラビ
馬や牛などの人外生物の話が入ってきてしまいましたが…。笑
というのも、1960年代に問題となっていた牛のワラビ中毒が背景にあるからです。
人体に影響はあるのかというと、どうやらありそうだと…。
要するに、「チアミンピリジニラーゼ」という成分はビタミンB1を分解する作用を持つので、ワラビの食べ過ぎによってビタミンB1が欠乏してしまい、例えば「脚気(かっけ)」と呼ばれるビタミン欠乏症が発生してしまうことも…。
ただ、こういった話は、あくまで生で大量に食べた時の話。
ビタミンB1を分解し生理活性を消失させてしまう酵素であるチアミナーゼ (アノイリナーゼともいいます) は、貝類、わらびやぜんまいなどの山菜、鯉や鮒などの淡水魚に含まれます (3) (6) (9) 。しかし、チアミナーゼは加熱することによって活性を失います (11) 。
話題の食品成分の科学情報 – ビタミンB1解説
要するに、チミンピリジニラーゼは加熱によってその分解作用が弱くなるので、一般的な方法でアク抜きをした上で、適度の量を食べる分には、人体に害を生じさせることはありません、ということ。
さて、話を戻します…。
いろんな人が採ってきたワラビを集めてみたら、こんな感じでした!!
これでもその一部くらいなので、本当に結構な量が採れました!笑
あとは、「ウド」の話も少々…。
これはまだ小さなウド。食べるにはまだ早いものですね。
これが食べられる大きさのウド!
独特ですが、非常に良い香り。
山菜採り経験のない素人目からしてみれば、雑草にも見えてしまうのですが…。笑
食べてみると美味しいんだろうなぁとよだれを垂らしそうになりながら、山菜を採っていきました。
そして少し場所を変えて、次は「タラノメ」を採りに!
さっきも少しありましたが、タラノキという木の芽の部分ですね。木には薔薇のようなトゲが生えており、それがまあ危ないこと…。
腕まくりをすぐしてしまう癖のせいで、危うく傷ついてしまいそうになりましたが、一緒に山菜採りをした方に「危ないよ!」と声をかけていただいたおかげで、無事でした。笑
タラノキは「木」なので、芽がなるところは少し高いところ…。鈴木さんが鎌(?)を使って木の枝を引っ張ってきてくださったおかげで、簡単に採らせていただきました!
逆光のためか暗くなってしまったのですが…。これが「タラノメ」です!
【いざ実食】自分で採った山菜の味やいかに!?
山菜採りを一通り終えて鈴木さんのお宅へ戻ったのは、ちょうどお昼の12時頃。
本当に至れり尽くせりで、お昼ご飯までご用意していただきました!ありがとうございました!
山元町ではお馴染みの「深山(みやま)」というお店のお弁当。大盛り普通盛り関係なく、ボリューム満点のお弁当です。笑
食べ盛りの僕にとっては、非常に満足させていただける量です。笑
そしてメインディッシュは山菜の料理。
鈴木さんの奥さんや娘さんがキッチンで作ってくださったようで、採れたての山菜をふんだんに使った料理を次から次へと出していただきました。本当にありがとうございました!
まずは、ウドの天ぷらから…!
ウドの香りとほんのりとした山菜特有の苦味…。塩につけて食べたのですが、絶品そのもの!本当に贅沢です…。
そして、次は「山菜の王様」とも呼ばれているらしいタラノメの天ぷら!
ウドと比べると香りは控えめでしたが、一番のポイントは食感!
モッチリというのでしょうか。説明するのが難しいのですが、非常に優しい食感でした!
味については癖が全くなく…。さすが「山菜の王様」!
こちらも塩をつけていただきましたが、タレに比べると非常に単純な味付けなので、山菜の味そのものを楽しむことができました。
載せ忘れていましたが、ワラビを麺汁と生姜で味付けしたものも!
本当にありがとうございました!
【五感と体験】現代で忘れ去られてしまったような気がする大切なもの
こうしていろんな作業をして思ったことは、「五感を使って体験する」ということは非常に大切であるということ。
スーパーで売っている食べ物を買って食べるというのは、ビデオゲームで例えるならば「チート」や「裏技」を使ってアイテムを簡単に手に入れているようなものかな〜、と思いました。
こういったセコい技(笑)をゲームで使ったことがある人ならなんとなく分かっていただけると思うのですが、ズルをしてアイテムを得ることほど虚しいものはないんですよね…。笑
特に、正規の方法でそのアイテムを獲得する大変さを知っていれば知っているほど。
今までの経験(そう大したものではないのですが)からしても、もちろん結果は大切だけれども、それと同じくらい、その結果に至るまでどのような考えで何をしたのか、といった過程も重要だなぁと思う訳です。
これは効率主義の一つの結果だと思うのですが、過程が軽視されてしまうとなかなか虚しい…。
ただ、簡単に食べ物が手に入ることそのものを否定している訳ではありません。例えが悪かったのですが、お金を払って食べ物を買うといった行為が「ズルい」ということを言いたい訳でもありません。
実際に、食べ物を手に入れるまでに必要なことを知っていて買うのか、それを知らないで買うのか…。直感的には前者の方が幸せだなぁと思ったので、少し言語化してみました。
非常に感覚的な話なので分かりにくいと思いますが、フィーリングで共感してもらえると嬉しいです。笑
次回予告
おひさま村農園さんでの活動日記は、まだ続きます。笑
それ程、非常に濃い1日でした!
来週は「【秘密基地編】法学部生が農家コンサルタントになろうとする話 – 10」というタイトルで書いていきます!
ついに「法学部生が農家コンサルタントになろうとする話」も2桁になりました!
これからもどんどん更新していきますので、どうぞよろしくお願いします!
ではでは。
ありがとうございました!